小説 夏と罰(上・下)一人两役 - Takeko竹子.mp3
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[00:01.119]その日は、夏を嫌悪するには / うだるような夏が身体を侵食していく[00:07.353]十分すぎる空だった / 君を攫った季節が舞い戻ってくる[00:13.607]汚れのない青がどれほど / 空は彩濃く[00:16.830]憎らしかったか / 置き去りにされた僕だけが[00:20.664]理解など求めても無駄であろう / この世界で風に揺れてそこに在った[00:26.083]自分の存在はこの世界に1ミリ足りとも傷を残せず / 君の飲み残しのような人生を[00:32.610]生を受けたのも神の気まぐれ / 背負って生き続ける僕の身にもなれ[00:38.947]対して、全てから祝福されている君は煌煌と / 君が諦めてしまった世界で[00:43.879]「夏、終わるの寂しいよな」 / 一文にもならない懺悔を続けている[00:50.928]君の屈託のない笑顔が私の喉を一掴み / 僕が手を離したあの一瞬を君は[00:57.536]絞めるでもなく、ただただ罪悪感を植えつける / 僕に一生後悔させる気なんだね[01:03.577]信頼も友情も塗り潰しうる劣等感と / 思い出など何の意味もなさない[01:10.026]私は共生し続けるのか / 君の呪いのような寝顔の前では[01:42.321]君を壊してやりたいと思った / 神も仏も救いはもたらさず[01:48.478]そんな自分を恥じてもいたが / 永遠に裁かれない僕は瞼すら閉じられぬ[01:54.881]一度でいい、聖人のような思考を歪めて、 / 何も感じない心であるのに[02:01.206]醜い内面を抉り出してやるのだ / 焼け付くような痛みだけ残るのは何故[02:07.278]見ろ!見ろ!見ろ!見ろ!見ろ!見ろ!見ろ!見ろ! / 僕に慰めの機会など与えず君は[02:14.206]今からお前を突き落とす / ただ夏を罰として刻んでいった[02:19.350]裏切りは随分前から計画されていたと / 祭りの甘い林檎のような頬に手は届かぬ[02:26.902]全てを知った君の顔に私は青すぎる空を見たい / この先一度として[02:36.414]「あっ、お祭り、 / それが冬であったならば[02:39.754]5時にいつものとこ集合な」 / 凍った声に諦めもつくだろうか[02:47.428]ああああああああああああああああ[02:49.017]ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、 / 僕が手を離したあの一瞬を君は[02:54.202]ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、もう無理だ、無理です、無理だ、 / 僕に一生後悔させる気だとしても[03:00.444]許して、嗚呼、許して、 / それが本望であると受け入れてしまえば[03:07.544]許して、 / 君は二度と僕の元へ帰ってこない[03:13.381]助けて、神様 / 君が好きだと僕が喉裂けるほど泣いても
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